Gemini Omni Flash、動画は作れる。でもPro契約だと2〜3本で使用量が尽きた

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【2026-05-31 追記】 その後、テキストから動画を作る方式で改めて検証したところ、今度は3本作れました。詳細・動画・プロンプトは新記事にまとめています。→ テキストから動画が3本作れた(再検証)

Geminiを普段使いしているProユーザーとして、発表されたばかりの動画生成モデル「Omni Flash」を実際に触ってみました。テキストや画像から、音声付きの短い動画を作れるという新モデルです。

結論を先に正直に書くと、「動画はちゃんと作れる。表現力も速さも面白い。でも消費がとにかく重くて、Pro契約だと2〜3本で使用量の枠が尽きる」。これが触ってみての本音です。しかも、ある時は1本も完走しないうちに枠が100%に達するなど、消費の挙動にかなりムラがあるのも気になりました。

良い面・残念な面・「これは仕様か不具合か」までを、実際に作った動画と画面と一緒に整理します。


Omni Flashって何?(ざっくり3行)

Omni Flashは、Google I/O 2026(2026年5月19日)で発表された動画生成モデルです。テキスト・画像・音声・動画といった入力から、音声付きの動画を生成できるのが特徴とされています。

ひとつ前提として、生成できる動画の長さは現状おおむね10秒程度が上限と報じられています。長編をつくるというより、短尺クリップを量産するイメージですね。


まず、ちゃんと動画は作れた

最初に試したのは、自分のプロフィール用に作ったAI生成写真(人物の静止画)を動かす、いわゆる画像→動画です。テンプレートも「アニメ」「ノワール」「折り紙」「8ビット」など豊富で、迷ってもすぐ始められる入口の親切さは好印象でした。

これがけっこう良くて、1本あたり1〜2分で完成。出力は720p・10秒・音声付きの横長クリップでした。実際に作ってみて、良かった点はこのあたりです。

  • 顔・本人の見た目が10秒間ずっと安定している。AI動画は顔が溶けがちと身構えていましたが、ほとんど崩れませんでした。
  • 静止画なのに、ちゃんと”映像”になる。アップから引きへカメラが動いて、最後はオフィス全景(モニターやネットワーク図)まで見える、という演出が自動で入りました。
  • テーマの汲み取りが上手い。「ヒーロー」をテーマにした2本目では、最後に本人が青く光る剣を持つ画になっていて、ちょっと笑ってしまうくらいキマっていました。

一方で、弱点もありました。背景のモニターに映るコードやUIの文字は、よく見ると”それっぽいだけ”で、実際のコードとしては意味をなしていません(無意味な文字化けというより、本物に見せかけた飾り、という感じ)。AI動画が苦手とする「文字」のあるあるで、イラスト調だから気になりませんが、リアル調の映像だと粗が出そうだなと感じました。

総じて、SNSのアイキャッチや遊びの短尺としては十分楽しい。実際に2パターン作って、面白かったのでXにも投稿しました。「速さと表現力は本物」というレビューが多いのも、ここだけ見れば納得です。

問題は、その「コスト」でした。


残念だった点①:Proだと動画2〜3本で枠が尽きる

その2本を作り終えた時点で、使用量は0%から一気に59%まで跳ね上がっていました。1本あたり約30%。単純計算で、あと1本作ればほぼ上限です。

Geminiの使用量は2026年から二段構えになっていて、まず「5時間枠」、超えると「週次枠」が効きます。動画2本で5時間枠の6割が消えるということは、Proでは実質1セッションで2〜3本が限界。「ちょっと量産しよう」と思った瞬間に枠が尽きる、というのが正直な体感でした。


残念だった点②:未完成の1本で、いきなり100%になった

別の日、今度は「折り紙」テンプレートに次のプロンプトを入れて試しました。

プロンプト:

折り紙で作られた机の上のノートパソコン。画面が淡く光り、隣で折り紙の猫がしっぽをゆらす。やわらかな朝の光、ゆっくりとしたカメラ移動

ところが今度は、生成が完了する前に使用量が「100%」に。しかもこの日も0%スタートです。前回は2本完走して59%だったのに、今回は未完成1本で枠が全部消える。同じPro契約でこの差は、さすがに「おかしいのでは」と感じました。

さらにこの後は勝手に軽量モデル(Flash-Lite)へ降格させられ、5分待っても生成は終わらず。週次枠はまだ数%しか使っていないのに、5時間枠だけが瞬殺された格好です。


なぜこうなる?──使用量の仕組み(compute-usedモデル)

背景には、Geminiの上限の仕組みが2026年に大きく変わったことがあります。

I/O 2026で、Geminiは「1日◯回まで」という回数制限を廃止し、消費量(compute-used)モデルへ移行しました。使用量は (1)プロンプトの複雑さ (2)使った機能 (3)チャットの長さ で決まります。

プラン別の上限は、ざっくり「無料=標準/AI Plus=2倍/AI Pro=4倍/AI Ultra=Proの約20倍」。そして重要なのが、動画生成・メディア生成・Deep Researchは消費が別格に重いこと。軽いテキスト会話なら気にならない一方、動画は一気に枠を食います。

実際、上位のUltra(Proの約20倍枠)ですら、動画5本でほぼ枠を使い切る=1本あたり約17〜19%消費という報告があります。私のProでの「2本で59%」「重い1本で100%」も、この”動画は激重”という前提と地続きの数字です。


これは仕様?それとも不具合?

ここはフェアに見ておきたいところです。「動画生成が重い」こと自体は設計通りでしょう。ただ、私が遭遇した挙動のうち、いくつかは他のユーザーからも”おかしい”と指摘されているものでした。

ひとつは、失敗・未完成の生成まで使用量にカウントされている疑い。これは私の「未完成1本で100%」とまさに重なります。前日に2本完走して59%だったことを考えると、未完成の1本がそれ以上を消費したのは不自然で、不具合の可能性が高いと感じます。

もうひとつは、Proを選んでいるのに勝手に軽量モデルへ切り替えられる挙動。これも複数の報告があり、私のFlash-Lite降格と同じです。

実際、Googleは新しい上限の導入直後に反発を受け、一度上限を引き上げています。つまりまだ調整途中で、改善の余地がある段階と捉えるのが妥当でしょう。改善が確認できたら、この記事は追記・更新します。


どんな人に向いている?(個人的な結論)

あくまで触ってみた範囲での個人的な感想です。

動画をガッツリ量産したいなら、現状はUltra級の枠が前提になりそうです。Pro枠だと2〜3本で打ち止め、運が悪いと1本で枠が飛ぶこともある。本格的に短尺動画を作り込みたい人は、専用の動画生成ツールと比べてから決めた方がいいと思います。

逆に、普段はテキスト用途が中心で、動画は”ここぞ”で数本だけ作れれば十分という人なら、Proのままでも使えます。SNSのアイキャッチや、たまの遊びとしてなら、1〜2分で短尺が作れるのは普通に便利です。

私自身は「動画のためにUltraへ上げるか?」と聞かれたら、今の完成度なら見送り。表現力には可能性を感じるだけに、上限まわりの挙動が落ち着くのを待ちたい、というのが正直な立ち位置でした。


まとめ

動画はちゃんと作れたし、1〜2分で短尺が出てくる速さや表現力には可能性を感じました。でも、Pro契約だと2〜3本で枠が尽き、時には未完成1本で100%という消費の重さ・ムラは、課金者目線で正直しんどい部分です。

「凄い」だけでは語れない、使ってみたからこそ分かるリアルがここにあります。仕様と不具合が入り混じった過渡期のサービス、という印象なので、今後の改善に期待しつつ、変化があればまた追記します。

実際に試した方がいたら、あなたの環境では何本くらい作れたか、ぜひ教えてください。


参考リンク

※本記事は2026年5月22〜23日時点の実機検証と公開情報をもとにしています。Geminiの使用量上限・モデルの挙動は頻繁に更新されるため、最新の状況は公式ヘルプをご確認ください。改善が確認でき次第、本記事も更新します。

あわせて読みたい

  • Google I/O 2026 全速報まとめ … Omni Flashを含む20件超の発表を9カテゴリで整理。compute-usedモデルの全体像もこちら。
  • AIサイバー攻防戦2026 … 今回の検証で使った「ヒーロー風クリップ」を作った記事。AIの攻撃・防御・規制の三つ巴を解説。

【追記 2026-05-31】その後、テキストから動画を作る方式で再検証しました

公開後、前回は1本も作れなかった「テキストから動画」を改めて試したところ、今度は3本とも作れました(使用量0→78%、100%にもならず)。生成した3本の動画・使ったプロンプト・注意点は、別記事にまとめています。

テキストから動画が3本作れた(再検証)|Gemini Omni Flash

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